免疫チェックポイント阻害剤の皮下注射製剤
抗HER2薬のフェスゴ(トラスツズマブ+ペルツズマブ)が使われるようになっているが、抗PD-1抗体・抗PD-L1抗体でも皮下注射製剤が次々と第3相試験を終えて市場に投入され始めている。
ニボルマブ
皮下注射バージョンのニボルマブに関して米国FDAが審査しており、間もなく使用可能になる。エビデンスとしては第3相CheckMate-67Tがあり、これは皮下注射1200mgを標準治療の静注用ニボルマブと比較した臨床試験である。
https://ascopubs.org/doi/10.1200/JCO.2024.42.4_suppl.LBA360
ペムブロリズマブ
ペムブロリズマブも最初は3週間と6週間を比較したKEYNOTE-555試験で皮下注群が設定されていたほか、第3相試験としてKEYNOTE-A86試験で皮下注群と静注群の同等性が確認されている。
https://www.annalsofoncology.org/article/S0923-7534(21)04723-2/fulltext
アテゾリズマブ
アテゾリズマブの皮下注射製剤も第3相IMscin001試験の結果が出てきている。OSおよび安全性などの指標では静注群と皮下注群では差は見られなかった。
https://www.jto.org/article/S1556-0864(24)00210-7/fulltext
さらに欧州ではこれが承認されているとのこと。

日本でいつ頃出てくるのかぼくはまだ知らないが、トラスツズマブ・ペルツズマブ皮下注やペグG-CSFボディーポッドがいずれも「先行品がバイオシミラーに取って代わられるタイミング」に上市されたことを思うと、おそらく「ニボルマブのバイオシミラーが登場する直前」に市場投入してくるのかなあと予想。
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更新日:2024-05-09 閲覧数:683 views.