がん薬物療法専門医更新試験前メモ
乳癌ペムブロリズマブの適応
PD-L1陽性(22C3)の進行再発TNBC
GEM+CBDCA、PTX、nabPTXのいずれかと併用
KEYNOTE-355
高リスクTNBCの術前術後
術前 Pembro+PTX+CBDCA→Pembro+EC/AC(Pembroは合計8回)
術後 Pembro(9回)
高リスクはT1cN+かT2以上
KEYNOTE-522
オラパリブの適応
- プラチナ感受性再発卵巣癌 維持療法
- gBRCA+卵巣癌初回化学療法後 維持療法
- HRR+卵巣癌初回化学療法後 OLA+Bev維持療法
- gBRCA+HER2-進行再発乳癌のアンスラタキサン後
- gBRCA+HER2-乳癌術後 1年間
- gBRCA切除不能膵癌プラチナ後
- gBRCA/sBRCA転移性去勢抵抗性前立腺癌
BRACAnalysisの保険適用
- HER2-乳癌のアンスラタキサン後
- 45歳以下の乳癌
- 60歳以下のTN乳癌
- 2個以上の原発性乳癌を発症した乳癌
- 男性乳癌
- 卵巣癌・卵管癌・腹膜癌
- 3親等以内に乳癌・卵巣癌・膵癌を発症した血縁者がいる乳癌患者
- 切除不能膵癌
- 転移性かつ内分泌療法抵抗性の前立腺癌
肺癌ドライバー保険適用
EGFR・ALK・ROS1・BRAF・MET・RET・KRAS・HER2・NTRK
上記は一次治療からドライバーへの標的治療が標準だが二次治療からしか使えないのは、KRAS G12Cソトラシブ、HER2活性化変異のT-DXd、NTRKへのエヌトレクチニブ/ラロトレクチニブ
EGFR肺癌
2023年11月時点の、次のEGFR変異陽性非小細胞肺癌の初回治療の標準治療は。
(1) L858R
(2) E709X
(3) T790M
(4) エクソン19欠失変異
(5) エクソン20挿入変異
ガイドライン2023的にはEGFR L858Rやex19delは、アファチニブではなくオシメルチニブ単独が最も推奨が強く、他にゲフィ+CBDCA+PEMやエルロチニブ+血管新生阻害mabやダコミチニブ(ビジンプロ)が並んでいます。(アファチニブも世間では広く使われていると思いますが)
ALK肺癌
- アレクチニブ:味覚障害・筋肉痛・皮疹
- ブリグチニブ:消化器毒性(下痢嘔吐)・高血圧・CK上昇・皮膚障害
- ロルラチニブ:体重増加・脂質異常症(高コレステロール血症,高TG血症)・高血圧
いずれも間質性肺炎にも注意。2023ガイドラインではALK肺癌でのクリゾチニブは推奨から消えてる(ROS1にはクリゾチニブがある)
食事との相互作用
- エルロチニブ 空腹時 食事で吸収増加
- アファチニブ 空腹時 脂質食で吸収低下
- パゾパニブ 空腹時 食後で吸収増加
- ラパチニブ 空腹時 食後で吸収増加
- アビラテロン 空腹時 食後で吸収増加
- FTD-TPI 食後 空腹時は吸収増加
- セリチニブ 食後 空腹時は吸収低下
- エキセメスタン 食後 空腹時で吸収低下
あとパルボシクリブみたいにカプセル剤は食後指定だったのに錠剤は食後でなくてもよいとかいう変速パターンもある
抗腫瘍薬ではないがHBV再活性化予防のために使うエンテカビルも空腹時投与(食事で吸収低下)
妊娠中レジメン
乳癌AC、ホジキンリンパ腫ABVDなどは報告多数(過去出題も多数…)。
NCCN的に言及があるのは、wPTXは可、トラスツズマブは不可。5FUは可という報告もあるが羊水に蓄積注意。
抗PD-1/CTLA-4も未確立(先日irAE腸炎の報告がNEJMにあり)。
ステロイドと5HT3拮抗剤は可。G-CSFは未確立
透析中レジメン
●FOLFOX、FOLFIRI→可(5FU代謝産物による肝性脳症に注意)
●EC、FEC→可
●CDDP→投与後HD
●VP-16→可(50%減量)
●PTX/DTX→可(減量不要)
●VNR→可(減量)
●CBDCA→可(Calvertを0+25で計算)
●GEM、CPT-11、AMRなどは可
●抗体薬は基本的にほとんど可、TKIもわりといける
CPS・TPS
PD-L1のCPSとTPSの測定方法の違い
時事問題
●Onco-Cardiology/Nephrologyガイドライン
●重症irAE-CRSのトシリズマブ
●制吐薬適正使用ガイドライン第3版(オランザピン、カルボプラチン)
●ctDNA・リキッドバイオプシー
●ADC、BiTE、CAR-T
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更新日:2023-11-17 閲覧数:618 views.