免疫チェックポイント阻害剤の有効性の日内変動の話
免疫チェックポイント阻害剤の点滴を夕方以降に受けた人は日中した人に比べて生命予後が悪いという興味深い話が出てきています。
うわ!なんだこれ!免疫チェックポイント阻害剤の点滴を夕方以降に受けた人は日中した人に比べて生命予後が悪いという話。概日リズムと免疫能ってのが興味を引く。他のコホートで再現取れるか確認が必要だけど着眼点は超面白いのでぜひ続報を知りたい!
— レ点.bot💉💊🧬 (@m0370) November 13, 2021
/Lancet Oncol https://t.co/j5qJUUyD7M
免疫能という未知の領域がまだまだ多い生命現象と、サーカディアンリズムという同じくまだまだ科学の神秘を感じる領域が、このような形で繋がるのは非常に面白いですね。
気になる点は今回は単施設の小規模な報告であり、プロペンシティスコア解析で群間補正をしているとは言っても補正し切れていない交絡因子があるのではないかということです。
悪性黒色腫ですから他の併用療法はあまりなく純粋に免疫チェックポイント阻害剤の治療効果だとは思いますし、性差・年齢差はさすがにプロペンシティスコア解析で補正される項目に入っていると思いますが、それ以外では人種・民族的な背景、就労世代とそうでない層であったり貧富など社会的な背景の差、はたまた主治医の違いなども無いとは言えず…
モノクローナル抗体薬の血中半減期の長さを考えると、1日のうちで早い時間に打とうが夕方に打とうが結局は体内で平衡化されて一緒になってしまいそうな気もするが。。いずれにしても他施設での再現が取れるのか続報待ちですね。
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更新日:2021-11-14 閲覧数:867 views.