レ点腫瘍学ノート

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皮膚障害

抗EGFR抗体(セツキシマブ・パニツムマブ)による皮膚障害

座瘡様皮膚炎、皮膚乾燥、爪囲炎、掻痒
座瘡様皮膚炎が最多で、Grade3以上の症状が7割の症例に見られる。
座瘡様皮膚炎は、抗EGFR抗体薬投与開始から1〜4週に出現する。1か月後に皮膚乾燥症、6〜8週に爪囲炎が出現する。

座瘡の予防のために、スキンケア(保湿剤、日焼け止め、外用ステロイド剤、ミノサイクリンまたはドキシサイクリンの予防的服用)。ミノマイシン200mg分2を6週間連続投与

頭皮に強い座瘡が出た場合は、まずは洗髪と外用ステロイド(strong以上)で対処するが、コントロール不能な場合はワセリンと蒸しタオルで痂皮をふやけさせてから洗髪するようにする。

strongestの外用ステロイドを使用してもコントロール不能な場合は、PSL換算で10mg程度の経口ステロイド剤を使用したり、尋常性ざ瘡の治療薬であるアダパレン(ディフェリン)ゲルを使用することもある。アダパレンゲルの塗布は皮膚の角層が薄くなるため皮膚刺激症状をきたすことが有り、保湿に務めるなどの注意を要する。

爪囲炎への対処
爪囲に腫脹や肉芽形成がある場合は、マイザー軟膏・アンテベート軟膏などvery strongの外用ステロイドを使用する。まあミノマイシンの内服を行う。痛みがある場合はガター法(細いチューブを皮膚と爪の間に挿入する)も有効。肉芽に対しては液体窒素での凍結法を用いることもある。

副作用が多く出た症例のほうが抗腫瘍薬としての有効性も期待できる
J Clin Oncol 26,1626-1634,2008
したがって皮膚障害が出たとしても安易な投与中止は避けるべき。延期や減量などで可能なかぎり対処する。

皮膚障害のために抗EGFR抗体の投与を嫌がる患者に対しては、何よりも皮膚障害がある患者は治療効果が聞いているマーカーであることを説明し治療意欲を高めるように配慮するほか、スキンケアや薬物療法により皮膚障害を軽減することが出ることも説明する。

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更新日:2017-09-20 閲覧数:915 views.