Twitterで教えてもらった便利処方(皮膚)
がん治療の分子標的治療薬では皮膚症状が出るものが多くあり、特に抗EGFR抗体・EGFR-TKIの治療中では外用ステロイドを使う機会がかなりあります。一方で一般的な軟膏剤・クリーム剤では適さない病態もあり、この場合はどのようなステロイドを使えば良いのか悩むこともあります。
そういうときの小ネタをTwitterやその他のところで教えて貰ったりしたので、忘れないようにメモしておきます。
貼るタイプのステロイド剤「ドレニゾンテープ」
貼るタイプのステロイド被覆材(フルドロキシコルチド 4μg/cm2含有)。台紙に貼ったまま必要なサイズに切り抜いて患部に貼り、1日1回または2回貼り替えます。夜間のみ貼るという使い方もあるようです(添付文書にも書いてある使い方)。
感染を伴う皮膚炎や湿潤型の皮膚炎には適しません。また、潰瘍を形成しているときも使いません。抗EGFR抗体使用時の爪囲炎などに対して効果を発揮します。1枚は7.5cm×10cm。68.5円。
髪の毛が生えたところに塗りやすい「リドメックスコーワローション」
ローションタイプのステロイド(プレドニゾロン)。ローションタイプなので髪の毛の生えた頭皮に塗るときに重宝します。ステロイド外用剤は軟膏やクリームタイプが多いのですが、ローションタイプは液状で髪の毛が生えていても擦り込みやすいので、頭皮にステロイドを使いたいときに便利です。
ステロイドの強さとしては5段階の4番目のmediumで、ロコイドやアルメタ等と同じ区分に入ります。もう1段階強いstrongのローション剤が必要な場合はメサデルムローション、リンデロンVローション等があります。
一方で、ジクジクした病変を乾かしたい時は軟膏剤よりクリーム剤を選びます。
ヒルドイドの使い分け
マルホのサイトに解説があります。
大まかには、季節による使い分け、部位による使い分け、時間による使い分けが解説されています。季節では汗をかく時期はローションやフォームを、逆に冬場はソフト軟膏を選ぶ先生が多いようです。クリームは年間を通して使えます。部位では顔面のような細かい塗り方が必要ならローションかクリーム、背中など広い時はよく伸びるフォームかローションが良いようです。
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更新日:2021-05-03 閲覧数:958 views.