update2016
2016WHO分類
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(18)30990-5/fulltext
- 原発性脳腫瘍は155種類にも区分される。2016WHO分類では、その区分にはこの10年で急速に進歩した遺伝子異常分類が積極的に取り入れられており、特に乏突起膠腫(oligodendroglioma)診断にはIDH-変異と1p/19q 共欠失の存在が必須となっている。
- 初発症状は5-8割で癲癇、3割頭痛、1.5割で夜頭痛、朝嘔吐、眼のかすみ。
- 良性脳腫瘍頻度は、髄膜腫37%>下垂体腫16%>神経鞘腫8%の順に多い。
- 悪性脳腫瘍頻度は、膠芽腫(glioblastoma)15%>びまん性星細胞腫(diffuse astrocytoma)5.5%>乏突起膠腫(oligdendroglioma)1.5%>上衣腫(ependymoma)の順に多い。
- 頭部MRI画像診断において、環状造影で辺縁鋭な像は転移性脳腫瘍を、辺縁浸潤な像は神経膠腫を、DWI像において中心信号減弱は脳膿瘍を疑う。
- びまん性に造影されるなら高分化神経膠腫、リンパ腫などが鑑別に上がる。分化度が低いものや悪性度が高いものは造影効果が弱い。
- 膠芽腫はヒトに生じる腫瘍のうち最も悪性度が高いものの一つで、5年生存率は5%以下、多くは1年生存できないと極めて予後が不良である。
- 膠芽腫(KPS 60以上)では60Gy/30days+テモゾロミド連日投与を行った後に、テモゾロミド5days/3weeksを6サイクル行うのが標準治療である。7サイクル以上継続しても予後改善効果は乏しい。
- 高齢・PS不良例では寡分割照射3weeksが実施される。
- 神経膠腫は血栓症発症リスクが非常に高く抗凝固療法を導入する。
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更新日:2018-11-17 閲覧数:1192 views.